僕は、49歳で会社員を辞めてFIRE生活に突入しました。まさか実現出来るとも思っていませんでしたが、思い返してみると、きっかけは42歳の頃だった様に思います。
その当時、僕は管理職になって2年目くらい、プライベートもパートナーと出会って程なくした頃で、まだまだ会社員としてキャリアを積み上げていこうと息巻いていました。
ただ、職種柄、精神的にも体力的にもタフな仕事だったので、その当時の同僚とは
「いや〜いつまでこんな感じで働けるんですかね。定年まで持ちますかね。」
なんて話していました。
時を同じくして2016年前後頃には、行き過ぎた資本主義に対するアンチテーゼとして「ミニマリスト」なる人々が米国で現れはじめ、日本でも少しずつ話題となり、ミニマリストとして暮らす人々が出始めて来た時期でした。
佐々木典士さん著「ぼくたちに、もうモノは必要ない。」には、大きな衝撃を受けました。過剰な消費社会が、実は不幸の源になっている、と言う驚きの内容。
多くのお金を稼ぎ、便利な最新家電を揃え、お洒落な服装に身を包む事が典型的な幸せだと言う価値観に、少々の違和感と疲労感を覚えながらも、当然として受け入れ生きていた人間には、このモヤモヤの違和感と疲労感の原因が表明されたのです。
少ないモノで暮らす事は可能だし、モノが少なければ必要なお金も少なくて済むし、自由な時間は生まれるし、幸せに暮らせるのだと言う。何という事でしょう!
これは、今の仕事にしがみつかなくても、別の仕事で仮に給料が減ってしまっても、幸せに暮らせるのかも知れない、と言う希望をくれました。
そして僕は、この後、稲垣さんの著書にも出会い「会社員を辞められるかも知れない」と言う大きな衝撃を受けると共に希望も抱くのです。
書籍を出版して程なく、佐々木さんもワニブックス社という、これまた名のある会社を退職するのです。
僕は、
「生活をスリムにして少ないお金で暮らす事に幸せを感じる人は会社を辞められる」
と言う方程式を導き出し、それから自分なりのスリムな生活とそれを働かずにして賄える方法を考えはじめた様に思います。