僕の賜物・49歳FIRE生活 (ぼくたま)

僕とパートナーとワンちゃん2匹のセミリタイヤ生活

人生に「楽園」は必要だ。

会社員の頃は、よく「人生の楽園」というテレビ番組を見ていました。会社員という気楽な身分であるのを忘れて、給料と引き換えに飢え死にしない暮らしから離れて、苦労はあっても自由に日々を暮らす生き方に憧れていたのだと思います。

僕は、49歳で会社員を辞めて、資産運用所得で暮らすFIRE生活を始めたのですが、皮肉なもので、FIRE後はあまりそのテレビ番組を見なくなり、それは今の暮らしが、僕なりの「楽園」なのだ、という事の現れにも思います。

会社員の多くは「定年」というどこかの誰かが決めた線引きで、第2の人生に進みますが、それでもその先に「楽園」はなかなか見えない様で、再雇用という形で会社員を続ける方も少なくありません。

テレビ番組で取り上げられる方々は、誰もが自分で自分の「楽園」を見つけ、自ら会社員を卒業し、自分なりの「楽園」を築かれていました。

経済的な理由や家庭環境のため、以前の僕の様に、本来の自分を捻じ曲げて、変えられない現実を受け入れるように言い聞かせながら、我慢して演じて、会社員を続けている人も多くいる様に思います。

会社員生活は、毎月の給料を支払ってくれ、集団の中での人との繋がりから付加価値を生む経験を与えてくれる、人生の修行の場としては、有り難い存在です。

ただ、それぞれがそれぞれの修行を終えた、と感じられたら、もうそこからは解放され、それぞれがそれぞれの本来の自然な姿に戻って暮らせる世の中であると、多くの人が幸せになれる様に思います。

会社員生活を生涯現役で楽しめる特定の人はもちろんいますが、高度経済成長時代に確立された資本主義社会の「普通の幸せ」は、もはや蜃気楼の様にぼんやりと目の前に揺らぐだけです。

価値観は多様化し、様々な形で自分らしく働き、暮らす時代です。1人でも多くの人が「自分なりの楽園」を手にできる人生となりますように。