僕の賜物・49歳FIRE生活 (ぼくたま)

僕とパートナーとワンちゃん2匹のセミリタイヤ生活

会社ってなかなか辞められない。

僕は、49歳で会社員を辞めて、FIREしたのですが、おそらく資産所得のみで生活費を賄うというFIREの考え方では、それ以前の時点でも既に達成されていました。

経済的にはなんとかなると分かってはいても、実際には会社員を辞められずに、2 ~ 3年程ぐずぐずと決断が出来ませんでした。ブラック企業で心も体もボロボロ・・・という状況であれば、即座に退職したとは思いますが、幸いにもそこまでの環境ではありませんでした。

もちろん、会社員である以上、不平不満は様々ありましたし、給料は我慢料と言われる程に、世のほとんどの会社員と同じく、自分の中の大小様々を捧げつつ、擦り減らしながら、働いていました。

最も躊躇した点は、やはり「定期収入を失う」でした。なんだかんだ、のらりくらりと会社員を続けていれば、毎月決まった日に決まった金額が銀行口座に振り込まれますから、その経済的な安心感は、改めて日々の生活を支える精神安定剤である事には間違いありません。

お金はいくらあっても困りませんし、資産所得はあるにせよ資産運用にはリスクも伴います。「万が一」を想像すると「このまま給与貰い続けておく方が・・・おいしい」が頭をかすめるのです。

「やり切るまでは辞められない」「その時が来たら決心ができるであろう」と最後の数年は、会社員を続けていました。こんな心持ちで会社員を続けていて良いのだろうか、と毎日の様に自問していましたが、その時は必然の様に、ちゃんと僕にも訪れました。

僕は一応管理職だったので、10~15名程の部下を統括する立場でしたが、丁度、一定の成果が自分にも周囲にも目に見え始めたタイミングでした。次のステップも自分の中では目算がありましたが、その先は後任へ渡して、給与を手放してでも自分は会社を去ろう、と納得が出来ました。

稲垣さんの言葉を借りるなら「人様の評価は置いておいて、自分としては、これ以上何も出ない程に絞り出し切った瞬間」を迎えたのです。前のめりに倒れるように会社を辞めました。